IVEは韓国の女性アイドルグループです。同国のアイドルグループIZ*ONEのメンバーが複数人在籍しており、そのビジュアルから日本での注目度も高いようです。活動は2021年から。極々最近です。前作「ELEVEN」では民族的なパーカッションをベースにどことなくアラビアンなテイストを醸し出すポップスでした。トラックはかなりシンプルで音数も最小限なのに、全体は賑やかに聞こえるという完成度が非常に高い曲でした。以下トラックリスト・LOVE DIVEリードトラック。MVあり。ブリブリと太いビートが特徴のダンストラック。全体的に高域はカットされており、重心の低いサウンドです。前述した通り前作は音数が最小限でしたが、今作は比較的多めでバックでは常に靄がかったコーラスが楽曲を彩っています。空間を広めにとっているのも特徴です。分かりやすい例として歌詞「Narcissistic, my god I love it. 서로를 비춘 밤」直後、48〜49秒辺りで鳴るカウベルに注目です。明らかに右斜め後ろで鳴っているのが分かるかと思います。民族的パーカッションはなくなりましたが、サビ「Woo lalalalalalala~」の部分の深いリヴァーブなどは、やはりどことなくアラビアンチック。・ROYALカップリング曲。サビ部分のシンセが特徴のディスコ調ミュージック。リードトラックに反して音数は少なくかなりシンプルで、そのためよりシンセの音が目立ちます。音の組み立てが上手いですね。低域の量はこちらの方が多めですが、前述のシンセなどから重心はやや高めな印象です。低めの声で韻を踏むレイとガウルのラップにも注目です。こちらの方が好きという方も多いでしょう。・総評どちらもハイレベルな楽曲で、益々アルバムの発売が楽しみです。(韓国アイドルに「アルバム」という文化があるかは定かではないですが)また、「敢えて難しい方で攻める」という姿勢も面白いです。どういうことかと言いますと、LOVE DIVEのサウンドはとても巧みではありますが、正直分かりやすさ(盛り上がり)という点でやや欠けるかと思います。つまり、「ウケ」のみで見た場合は則してない楽曲なのですが、これは意図してのことだと思います。「重心の低さ」・「空間表現」がLOVE DIVEの特徴として挙げられますが、楽曲を盛り上げるための高域を足すと二つの特徴が引っ込んでしまう様に思います。その時その時のトレンドを盛り込んだ商業主義に振り切った音楽ジャンル、それがK-POPという認識ですが、一番の魅力は抜群なバランス感覚なのかと思います。媚び過ぎてないんですね、自制できている。Amazonでは4/5 18:00(KST)にはリリースされていなかったので、iTunesにて購入いたしました。LOVE DIVEは空間表現が巧みなのでFLACで購入しても良かったと思います。もちろんロッシー音源でもその魅力は十二分に伝わります。お好きな方をどうぞ。
韓国ドラマ・音楽・Webtoon史のかなり詳細な内容
- by エンタメ三昧,
2023/06/02